3月8日の番組でご紹介した 水引工芸の内野敏子先生と一緒に
宮城県山元町に足を運んだ樋口直子さんから、感想が届きました
以下、ご本人からの文章を転載します。
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一言での感想は、「行って良かった!」です。
内野先生に「宮城に行きましょう!」とは言ったものの、
はたして水引が現地の方々のプラスになるのだろうか、迷惑なのではないか、
と不安もありました。
しかしそんな不安はよそに、ワークショップが始まると山元町の皆様は、
熱心に基本の「あわじ結び」から「梅結び」を習得され、
ポチ袋、箸袋、そして器用な方は鶴の箸置きまで作られました。
これには内野先生と私、そして前夜に結びを一夜漬けで習得された遊牧カフェの方達もビックリ!
出来上がった作品を嬉しそうに眺められてる姿を見て、
こちらが励まされ「来てよかった」と思うことができました。
参加された方の中に、ご自分で作られたアクリルタワシを、
”お礼に”と、遊牧カフェの皆様と内野先生と私にプレゼントしてくださいました。
カギ編みという手法で作られたカラフルで可愛らしく、使うのがもったいないくらいのタワシです。
しかも30個くらい。
そして、こうおっしゃいました。
「仮設住宅では何もすることなくて、時間だけは毎日余るほどあっから。」
何気なく言われた一言でしたが、仮設住宅での暮らしぶりが、どういうものかを思い知らされました。
水引やこのアクリルタワシ作りに限らず、手仕事をする時は、誰でも集中して無心になれます。
そして出来上がった瞬間には、満足感や達成感も生まれます。
そんな心が豊かになる時間や生活に彩りを加える時間を、
これから山元町の皆様が生活の中に取り入れてくだされば、嬉しく思います。
また今回、遊牧カフェの皆様に、山元町の他にも、
被害の大きかった東松島の野蒜(のびる)地区経由で石巻市を案内していただきました。
テレビでは何度も見ていた被災地の様子。
分かっていたつもりでしたが実際に目で見るのとでは違いました。
津波の爪痕はそのまま残っており、瓦礫は分別もされずただ山積みに片付けられ、
家や建物があったであろう土地は更地のまま。
再稼働し始めた工場もいくつかは見受けられましたが、
あれから1年経っても、目に見える復興というのはあまり感じ取れませんでした。
各個人やボランティア団体等が取り組む小さな復興が、
自治体や行政を後押しするような大きな復興、目に見える復興となるよう、
これからも長い支援が必要なのだと痛感しました。
被災地の状況や置かれる環境、人々の気持ちは時間と共に変わっていきます。
その変化と共に支援の在り方も変えていかなければ、と改めて思いました。
最後になりましたが、今回の水引ワークショップを実現できたのは、
内野先生もおっしゃっているとおり、遊牧カフェの皆様がいらっしゃったおかげです。
支援をする際に必要なことは、現地の方達の気持ちを汲み取り寄り添いながら、
今必要なこと、必要な物を知ることです。
その情報をタイムリーに発信し、届いた支援物資を丁寧に配布してくださったのが遊牧カフェの方達です。
そして私達が宮城へ行きたい、と伝えると
すぐにワークショップ開催時期の調整や段取りに至るまですべてサポートしてくださいました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
また、私達を快く受け入れてくださった山元町の皆様にも深くお礼を申し上げます。
これからも引き続き、遊牧カフェの皆様との交流を続けながら、私達にできることをやっていきたいと思います。
宮城には美味しい物や、観光資源が沢山あります。
次回は、変わっていく街並みを見ながら観光も兼ねて宮城を訪れる日を楽しみにしています。
2012年3月11日
樋口 直子